ヘッドライトの遮光対策

1.予測手順
 自動車のヘッドライトの遮光対策の手順は以下のとおりです。

 自動車走行時におけるヘッドライトの簡易予測を行うことにより、保全対象家屋へのヘッドライトの照射時間と保全対策が必要となる道路区間が算出できます。また、目隠し板等の保全対策実施後のヘッドライトの照射時間も算出できます。

ヘッドライトの照射状況の予測手順

ヘッドライトの遮光対策の流れ

2.予測式等

予測式  予測式は、弊社で開発したヘッドライトの簡易予測モデルを用います。
 任意の時間について、自動車の走行台数、走行速度、ハイビーム走行の割合等を設定することにより道路周辺の保全対象家屋等に対するヘッドライトの延べ照射時間が算出できます。また、ホタル等の動植物に与える影響も検討可能です。
 一般的な走行状態の場合は、自動車から概ね100mまでです。 また、AFS(配光可変型前照灯システム)には対応していません。

 

3.検討結果

(1) 道路周辺の照射時間の算出

 任意の時間について、自動車の走行台数、 走行速度、ハイビーム走行の割合等を設定することにより、道路周辺の民家等におけるヘッドライトの延べ照射時間が算出できます。
 また、車線毎に1台の車が走行した場合の照射時間も算出できます。

道路周辺のヘッドライトの延べ照射時間

(2) 対策区間の検討

 保全が必要となる民家を設定することによ り、その家屋に対してヘッドライトの照射が 生じる自動車の走行区間が算出できます。
 次いで、家屋への照射が生じる自動車の走 行区間とヘッドライトの照射角度から保全対 策が必要となる区間が設定できます。

ヘッドライトの照射が生じる自動車の走行区間

(3) 対策後の照射時間の算出

 目隠し板等の保全対策実施後の道路周辺 の民家等におけるヘッドライトの延べ照射 時間が算出できます。
 このような保全対策の検討を行うことにより対策の効果、対策の内容(対策が必要 となる区間、必要高さ等)が把握できるため効率的な対策が可能となります。

保全対策後のヘッドライトの延べ照射時間